ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が6日発表した昨年12月の製造業新規受注指数は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比1.6%減(暫定値)となり、2カ月連続で落ち込んだ。ユーロ圏外からの受注が大幅に縮小したことが響いた。経済省は1月の企業景況感が大幅に悪化したことも踏まえ、製造業の低迷は当面、続くとの見方を示した。
ユーロ圏外からの受注は5.5%減少した。国内も0.6%縮小。ユーロ圏(ドイツを除く)は9.9%減となった前月の反動で3.2%増加した。
部門別では投資財の落ち込みが最も大きく、前月を2.5%下回った。減少は5カ月ぶり。ユーロ圏外が7.5%後退したことが響いた格好で、ユーロ圏は1.9%、国内は1.3%増加した。
中間財も1.2%減少した。ユーロ圏は大幅減となった前月の反動で4.7%伸びたものの、国内が3.4%、ユーロ圏外が2.4%の幅で下落した。
消費財は4.2%増となり3カ月ぶりに拡大した。すべての地域で増加。増加幅はユーロ圏外で5.8%、ユーロ圏で5.4%、国内で2.3%に上った。
特殊要因による統計上のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、10-12月期(第4四半期)は前の期の7-9月期(第3四半期)を実質0.3%上回った。中間財と消費財はそれぞれ3.4%、0.7%落ち込んだものの、投資財が2.8%伸びて全体を押し上げた。欧州連合(EU)の乗用車排ガス検査方式の変更を受けて一時期、大きく落ち込んでいた自動車業界の受注が回復したことが大きい。同業界の増加幅は10.2%に達した。製造業のその他の業界はおおむね振るわず、機械は0.4%、化学は1.9%後退した。