貿易黒字2年連続減少、輸出・輸入は過去最高更新

ドイツ連邦統計局が8日発表した2018年の貿易黒字(暫定値)は2,278億ユーロとなり、前年を8.1%下回った。貿易黒字の減少は2年連続。17年までは8年連続で拡大していた。輸出高は3.0%増の1兆3,179億ユーロへと拡大したものの、輸入高が5.7%増の1兆900億ユーロとより高い伸びを記録したことから、同黒字幅が縮小した。輸出高と輸入高はこれまでに引き続き過去最高を更新している。

経常黒字も4.6%減の2,491億ユーロへと後退した。貿易黒字の縮小が響いた。対外金融債権・債務から生じる利子・配当金などの収支状況を示す第一次所得収支では黒字幅が674億ユーロから711億ユーロへと5.5%増加した。

輸出高を地域別でみると、伸び率が最も大きかったのはユーロ加盟国向けで、前年比4.5%増の4,920億ユーロへと拡大した。欧州連合(EU)のユーロ非加盟国は同2.8%増の2,867億ユーロ、EU域外は1.9%増の5,392億ユーロだった。輸出に占める各地域の割合はユーロ圏が37.3%、EUのユーロ非加盟国が21.8%、EU域外が40.9%となっている。

輸入高でもユーロ加盟国(6.9%増の4,050億ユーロ)の伸び率が最も大きく、これにEUのユーロ非加盟国(5.2%増の2,181億ユーロ)、EU域外(5.0%増の4,670億ユーロ)が続いた。輸入に占める割合はユーロ圏が44.4%、EUのユーロ非加盟国が21.6%、EU域外が34.0%だった。

ドイツはこれら3地域との貿易ですべて黒字を計上した。貿易黒字幅は対ユーロ加盟国が最も大きく870億ユーロに上った。EUのユーロ非加盟国は同686億ユーロ、EU域外は722億ユーロだった。

18年12月の輸出高(暫定値)は961億ユーロで、前年同月を4.5%下回った。減少は2カ月ぶり。輸入高(同)は横ばいの821億ユーロで、貿易黒字は前年同月の184億ユーロから139億ユーロへと24.5%減少した。経常黒字も284億ユーロから210億ユーロへと26.1%縮小している。

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