コメ銀の純益7倍に、3期ぶり復配へ

独コメルツ銀行が14日発表した2018年12月期決算の純利益は8億6,500万ユーロとなり、前期実績(1億2,800万ユーロ)の6.8倍に拡大した。比較対象の17年12月期はリストラ費用で業績が圧迫されており、その反動が大きい。純利益が大幅に増えたことから、経営陣は3期ぶりに復配する意向だ。経営不振で国営化された08年以降では2度目の配当となる。

営業利益は8.4%増の12億4,500万ユーロへと拡大した。貸倒引当金が前期の7億8,100万ユーロから4億4,600万ユーロへと42.9%減少したことが大きい。

営業費用は0.7%増の68億7,900万ユーロへと膨らんだ。デジタル化投資と規制強化に伴う費用が響いた格好。20年までに65億ユーロへと圧縮するとした目標は据え置いた。

12月末時点の狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は12.9%で、前期末の14.1%から低下した。

同行はリテール部門の顧客数を20年末までには200万人増やすキャンペーンを16年10月に開始した。18年12期は1年間で約41万7,000人増加。18年末までに累積で100万人増やすとした中間目標を達成した。