売買仲介ポータルのスカウト24を元親会社が買収

不動産と自動車の売買仲介ポータルを運営する独スカウト24は15日、投資会社ヘルマン・アンド・フリードマンとブラックストーンが同社を共同買収する計画を明らかにした。ヘルマン・アンド・フリードマンはスカウト24の元親会社。2015年にスカウトの新規株式公開(IPO)に踏み切り、昨年までに全保有株を手放したものの、ブラックストーンと共同で株式公開買い付け(TOB)を実施し、再び傘下に収めることにした。50%+1株以上の確保をTOBの成立条件としている。

スカウト24を1株当たり現金46ユーロで買収する。これは投資両社による買収の観測が出る前の株価を27.4%上回る水準。スカウト24は1月に同44ユーロの買収を提示された時点では過小評価だとして、拒否の姿勢を示していたが、今回の引き上げを受けて買収支持へと態度を改めた。

ヘルマン・アンド・フリードマンとブラックストーンはスカウト24を約57億ユーロと評価して買収を行う。投資会社による独上場企業の買収としては過去最大となる。これまでは投資大手ベイン・キャピタルとシンベンによる一般医薬品大手シュターダの買収(53億ユーロ)が最大だった。

ヘルマン・アンド・フリードマンは2013年、電気通信大手のドイツテレコムからスカウト24の株式70%を取得して子会社化。14年にはブラックストーンもスカウト24に資本参加した。ブラックストーンもスカウト24株を一度、すべて手放した経緯がある。

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