ドイツ連邦統計局が15日発表した製造業の昨年12月の雇用規模(従業員50人以上の企業が捕捉対象、暫定値)は前年同月比2.5%(14万人)増の567万4,000人となり、統計を開始した2005年以降の最高を更新した。世界経済の減速や通商摩擦、新協定を結ばずに英国が欧州連合(EU)から離脱する懸念の高まりなどを背景に景気は冷え込んでいるものの、受注残が約6カ月と大きいことから、メーカーは雇用を拡大している。
雇用の拡大が最も大きかった業界は機械で、伸び率は3.6%に上った。これに電算機器/電子・光学製品(3.5%)、金属製品(3.0%)が続く。最低は自動車・自動車部品で1.1%にとどまった。
延べ労働時間は営業日数調整後の実質で1.2%減の6億400万時間へと縮小したものの、人材不足を背景に給与支給総額は4.3%増の241億4,100万ユーロへと大きく拡大した。上昇率が最も大きかったのは電算機器/電子・光学製品で6.6%に達した。2位以下は化学(5.7%)、機械(5.6%)、電気設備(4.1%)が続いた。金属製造・加工は1.3%にとどまった。