プレス機大手シューラーが包装機械事業などから撤退

墺機械大手アントリッツの子会社でプレス機器などを手がける独シューラーは6日の決算発表で、事業の整理方針を明らかにした。収益力のある分野に経営資源を集中する方針の一環で、不採算の包装機械、大口径パイプ製造装置事業から年内に撤退する。中国での販売が最も多いにもかかわらず製品を主にドイツで製造している現状を是正する意向も示しており、独本国で人員削減を実施する意向だ。人員整理の規模は明らかにしていない。

シューラーの2018年12月期決算の営業利益(EBITDA)は4,530万ユーロとなり、前期比で59.5%減少した。欧州連合(EU)の排ガス検査方式変更に伴う自動車メーカーからの需要減のほか、米国との通商摩擦を背景とする中国市場の低迷や賃金上昇が響いた。16年に買収した工作機械メーカーAWEBAののれん代減損と、生産能力の調整も利益を押し下げた。純利益は80.0%減の1,350万ユーロ。売上高は12億2,000万ユーロで0.7%落ち込んだ。