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2019/4/1

ドイツ経済ニュース速報

ハノーバー産業見本市開幕、AIと5Gがテーマに

世界最大の産業見本市「ハノーバー・メッセ」が1日、開幕した。「製造業の統合―産業インテリジェンス」をメインテーマに掲げる今回は特に、製造業におけるモノのインターネット(IoT)利用のカギを握る人工知能(AI)と第5世代移動通信システム(5G)に照準が定められている。前日の開幕式典で演説したドイツのアンゲラ・メルケル首相は、AIは飛躍的に進歩していると述べるとともに、AIなどの技術は最終的に人の役に立つものでなければならないと強調。そうした課題の解決に必要な枠組み条件を政策的に作り出していくことに意欲を示した。 IoT社会ではあらゆる機器がネットワークでつながり、莫大な量のデータが自動的にやり取りされる。データはリアルタイムで分析、共有される必要があることから、分析を行うAIと、情報を瞬時に送信する高速通信環境が整っていないとそうした社会は実現しない。 見本市会場内には「5Gアリーナ」という名の施設が設置された。工場における5G利用の可能性が具体的にデモンストレーションされている。 見本市は5日まで開催される。世界75カ国から6,500社が出展。訪問者数は22万人に上る見通しだ。