ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が5日発表した2月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を0.7%上回った。建設業が好調で、製造、エネルギー業の不振が相殺された。
建設業の生産高は6.8%増となり、2カ月連続で拡大した。需要が旺盛なうえ、今年2月は温暖で建設作業を行いやすかったことから数値が大きく伸びた。
製造業は0.2%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。消費財が1.6%、中間財が0.2%の幅で後退。中間材は2カ月連続で減少した。投資財は0.6%増え、2カ月ぶりに好転している。
エネルギー業は3.1%減となり、4カ月ぶりに落ち込んだ。気温が高かったことが響いた。
特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、1~2月は前の期の11~12月を実質0.8%上回った。建設が4.4%増加。製造は0.1%減で、自動車業界は減少幅が1.0%に上った。
経済省は新規受注の減少と景況感の低迷を踏まえ、製造業の景気不振は今後も続くとの見方を示した。