ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が8日発表した3月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を0.5%上回った。同指数の上昇は2カ月連続。建設業が1.0%増えて全体を押し上げたほか、製造業とエネルギー業もそれぞれ0.4%、0.3%伸びた。
製造業では消費財が1.1%増加。中間財は0.4%増となり、3カ月ぶりに拡大へと転じた。投資財は横ばいだった。
鉱工業生産を特殊要因による統計上のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、1〜3月は前の期の10〜12月を実質0.5%上回った。建設業が3.9%増えたことが大きい。製造業は0.1%減少した。
自動車は0.4%拡大したものの、前年同期比では大幅に落ち込んだ。欧州連合(EU)の排ガス検査方式変更に伴う混乱と世界的な景気の低迷が響いている。
経済省は製造業の新規受注と景況感が振るわないことを踏まえ、同業界の景気低迷は今後も続くとの見方を示した。建設業については好景気が継続するとしている。