ドイチェ・メッセが中小企業向けIT見本市開催

独見本市会社ドイチェ・メッセは20日、新しいIT見本市を来年に開催すると発表した。同社は人気低迷に歯止めがかからないハノーバー情報通信技術見本市CeBIT(セビット)の廃止を昨年12月に決定したものの、CeBITの一部を何らかの形で存続させる可能性を模索。そのひとつとしてドイツ語圏の中小企業を対象としたIT見本市を行うことにした。

来年3月17〜19日の3日間、ハノーバーにある見本市会場で新見本市「トゥエンティ2X(TWENTY2X)」を開催する。中小企業のデジタル化支援に照準を合わせている。第7、第8ホールと会議センターを利用。200〜300社の出展を見込んでいる。

ドイチェ・メッセは同見本市をIT中小企業全国連盟(BITMi)、インターネット産業連盟(eco)、ITソフト連盟(VOICE)、独スタートアップ企業全国連盟(BVDS)と共同で開催する。

CeBITはベルリンで開催されるコンシューマーエレクトロニクス見本市「IFA」や、西バルセロナの通信業界見本市「モバイル・ワールド・コングレス」に顧客企業が流出したほか、有力メーカーが自社見本市を開催して多くの企業が集まる一般的な見本市に参加しなくなったことから衰退。製造業のIoT化を背景にドイチェ・メッセが主催する産業見本市ハノーバーメッセの守備範囲がデジタル分野に広がったこともあり、産業デジタル化に関する催しはハノーバーメッセが吸収した。ドイチェ・メッセはCeBITのその他の分野の催しについては新たな専門見本市を開設して対応する意向を表明していた。