自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は19日、電動車向けの充電分野でリドルなどを展開する独小売大手シュヴァルツ・グルッペと協業すると発表した。パートナーシップを通して充電網を拡充し、電動車の普及を促進する戦略に基づく措置。駐車場を併設するスーパーなどは充電拠点として適していることから、VWは小売店との協業を重視しており、昨年12月には英スーパー大手テスコとも手を結んだ。
首都ベルリンにあるシュヴァルツ系の店舗に充電器70台を来年2月までに設置する。充電器には充電ケーブルが2本ついていることから、充電ケーブルは計140本となる。リドルの店舗に充電器60台、カウフラントに同10台を設置する。
これらの充電器を店舗の営業時間帯は買い物客が利用。23〜6時半の時間帯はVWの電気自動車(EV)カーシェアサービス「ウィシェア」の車両充電に独占使用する。
ウィシェアは今月末に立ち上げの予定で、まずはベルリンでサービスを提供する。国内外の他の都市にも順次、拡大していく。
車両はまず、コンパクトカー「ゴルフ」のEV1,500台を投入する。来年初頭には「イーアップ!」500台を追加。来年半ばにはさらに、EV専用車台「MEB」を採用した同社初のモデル「ID.3」もラインナップに加える予定だ。