農薬大手の独バイエルは24日、英スタートアップ企業アルファバイオが開発した生物由来の殺虫剤「プリッパー」の販売権を取得することで合意したと発表した。バイエル製農薬の投入に伴う環境負荷を2030年までに30%軽減する目標の実現に向けた取り組みの一環。フランスを除く全世界で独占販売する権利を取得する。取引の詳細は明らかにしていない。
フリッパーはオリーブオイルの生産に伴って発生する廃棄物を原料に生産される。害虫の細胞・栄養摂取機能を破壊するのが特徴。散布者のほか、農作物の花粉を媒介するミツバチなどの動物や、有益な節足動物には害をもたらさない。残留性も低い。
アルファバイオはケンブリッジに本社を置く研究開発企業で、2011年に設立された。自然を活用した農業向けのソリューション開発を行っている。