ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が5日発表した5月の製造業新規受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月を2.2%割り込んだ。減少は3カ月ぶり。ユーロ圏外からの受注が5.7%減と大幅に落ち込んで、全体を強く押し下げた。国内は同0.7%増となり、5カ月ぶりに拡大へと転じている。ユーロ圏(ドイツを除く)は4.3%減で、3カ月ぶりに下落した。
減少幅が最も大きかった部門は投資財で、2.8%に上った。ユーロ圏外が7.2%縮小したことが響いた格好。国内は1.4%増、ユーロ圏は0.7%減だった。
中間財は1.5%減となり、7カ月連続で落ち込んだ。ユーロ圏が3.4%、ユーロ圏外が3.2%の幅で低下。国内は0.3%増加した。
消費財は0.7%減少した。下落は3カ月ぶり。地域別では国内が1.0%減、ユーロ圏とユーロ圏外が0.6%減だった。
製造業新規受注を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、4〜5月は前の期の2〜3月を実質0.4%下回った。国内とユーロ圏がそれぞれ2.8%、3.8%下落。ユーロ圏外は4.5%増と大きく伸びた。部門別では中間財が1.8%減、投資財が0.1%減、消費財が2.7%増だった。
経済省は5月の新規受注が2018年平均を約7%下回ったことを指摘。また、製造業に占める比重が大きい自動車業界の受注が国内で前月比1.6%減、国外で同5.0%減と振るわなかったことを踏まえ、製造業の景気は今後も弱含むとの見方を示した。