宇宙開発のスタートアップ企業である独PTサイエンティスツは8日、会社更生手続きの適用を地元ベルリン・シャルロッテンブルク区裁判所に申請したと発表した。月探索プロジェクトの資金調達に遅れが生じ、資金繰りに行き詰ったため。事業と研究プロジェクトに支障は出ないとしている。
PTは宇宙輸送サービスの米スペースXのロケット「ファルコン9」を利用して着陸船と探索機を2021年に月へと送り込み、米国の宇宙船「アポロ17号」が1972年に置き去りにした探査機を撮影することを計画している。車両の開発で独自動車大手のアウディ、同探査機が撮影した高精細画像の地球への送信で英電気通信大手ボーダフォンの協力を受ける。同計画は資金が不足していることから、PTは資金調達活動を続けている。