ドイツ連邦統計局が28日発表した7月の輸入物価指数は前年同月比2.1%減となり、下げ幅は前月の同2.0%から拡大した。前年同月を割り込むのは3カ月連続。エネルギーの下落幅が14.0%から15.7%へと拡大したことが最大の押し下げ要因で、エネルギーを除いた輸入物価の下落率は0.2%にとどまった。
エネルギーでは天然ガス(−34.0%)と電力(−20.2%)、石炭(−15.2%)が2ケタ台の減少を記録。原油(−8.0%)と石油製品(−7.3%)も前年同月を下回った。
中間材は1.5%減となり、下げ幅は前月の1.4%からやや拡大した。電子部品(−11.7%)、アルミナ(−10.7%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(−7.7%)で下げ幅が大きかった。非鉄金属鉱石は1.3%減。鉄鉱石は49.5%増となり、上げ幅は前月の同38.8%増から一段と拡大した。
投資財も0.2%下落した。スマートフォンとタブレットPCがそれぞれ10.5%、8.8%低下。機械は1.5%上昇した。
消費財は1.1%増で、内訳は耐久消費財が0.6%増、非耐久消費財が1.2%増だった。
農産物は5.4%増となり、上げ幅は前月の3.1%を大きく上回った。豚(家畜)が39.3%上昇。リンゴは22.5%減となり、これまでに引き続き大幅に下落した。かんきつ類も9.8%落ち込んだ。
7月の輸入物価指数は前月比でも0.2%低下し、3カ月連続で落ち込んだ。エネルギーが1.4%下落。エネルギーを除いたベースでは下落幅が0.1%だった。エネルギーでは天然ガスが7.1%、原油が1.5%落ち込んだ。電力は21.7%増と大きく上昇し、石炭と石油製品もそれぞれ4.4%、2.4%の幅で伸びた。
7月の輸出物価指数は前年同月比で0.2%上昇した。前月比は0.1%増となり、3カ月ぶりに上昇へと転じた。