量子コンピューターでフラウンホーファーとIBMが協業

独フラウンホーファー協会と米IT大手IBMは10日、量子コンピューター分野で協業すると発表した。IBMの商用量子コンピューター「Qシステム・ワン」をドイツ国内に設置。科学者やIT専門家、企業の研究開発要員が利用できるようにし、ドイツの研究機関や企業が同分野で画期的な成果を上げられるようにする。

量子コンピューターは量子力学の原理を情報処理に応用したコンピューター。特定の複雑な課題を従来型のスーパーコンピューターよりも大幅に早く処理できることから、医薬品や人工知能(AI)の開発、物流の最適化など幅広い分野での実用化に期待がかけられている。

Qシステム・ワンは1月の「ラスベガス国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」でIBMが公開した初の商用量子コンピューター。ドイツは欧州初の設置国となる。同国のどこに設置するかは来年までに決定する。