VWグループ1~9月販売1.5%減に

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が18日発表した1〜9月の新車販売台数は前年同期比1.5%減の800万5,300台へと落ち込んだ。世界市場の低迷が響いた格好。主力市場であるアジア・太平洋での販売減が特に大きな足かせとなった。

アジア・太平洋は3.9%減に316万7,500台へと後退した。世界最大の中国市場は2.8%減の295万5,200台で、グループ販売に占める同国の割合は前年同期の37.4%から36.9%へとやや低下した。

足元の西欧は285万3,900台で、1.2%増加。ドイツは2.7%増の103万4,400台へと拡大した。

中東欧は0.4%減の59万1,100台とやや落ち込んだ。ロシアは2.3%増えて16万4,800台となった。

北米は1.5%減の70万2,900台に後退したものの、米国は1.3%増の48万5,000台へと拡大した。

南米は同地最大のブラジルが19.9%増の34万1,100台と好調だったことから、2.4%増えて44万7,000台となった。

ブランド別では主力のVWブランド乗用車が2.3%減の451万4,600台と振るわず、アウディとシュコダもそれぞれ3.6%減の135万7,100台、2.7%減の91万3,700台へと落ち込んだ。セアトは9.5%増の45万4,900台と好調で、ポルシェも2.9%増の20万2,300台へと拡大した。商用車ではスカニア(8.9%増の7万4,700台)とMAN(6.8%増の10万4,400台)が増加。VWブランド商用車は0.5%減の36万9,800台とやや縮小した。

9月のグループ販売台数は前年同月比9.2%増の90万4,200台へと伸びた。西欧が33.6%増、中東欧が11.5%増と大幅に拡大したことが大きい。比較対象の昨年9月は欧州連合(EU)で排ガス検査方式が厳格化されたことから販売台数が激減しており、その反動が出た格好だ。

欧州以外の主要地域では南米が9.1%の伸びを記録。そのほかはすべて減少した。減少幅は北米で9.9%、アジア太平洋で0.8%に上った。中国は0.2%増の38万4,100台とわずかながら拡大した。

ブランド別ではVWブランド乗用車(6.1%減)とMAN(1.9%減)を除いてすべて増加した。増加幅はVWブランド乗用車で10.0%、アウディで4.5%、シュコダで7.5%、セアトで36.9%、ポルシェで20.4%、スカニアで6.0%に上った。

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