ドイツの景気が安定化、10月企業景況感横ばいに

Ifo経済研究所が25日発表した10月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月と同じ94.6となった。今後6カ月の見通しを示す期待指数が好転しており、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツの景気は安定してきた」との見方を示した。

景況感指数は前月、6カ月ぶりに上昇へと転じた。10月も横ばいを保ったことから、2カ月連続で悪化が回避された格好だ。

期待指数は91.5となり、前月の90.9を0.6ポイント上回った。同指数の改善は7カ月ぶり。現状判断を示す指数は0.6ポイント減の97.8となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。

景況感指数を部門別でみると、製造業は5カ月ぶりに好転した。期待指数が大幅に上昇したことが大きい。現状判断指数はやや低下した。工場稼働率は1.3ポイント減の82.6となり、長年の平均である83.7%を下回った。同平均を割り込むのは2013年第3四半期以降で初めて。

サービス業の景況感はほぼ横ばいを保った。現状判断が低下、期待指数は上昇した。

流通業の景況感は4カ月ぶりに改善した。卸売業で期待指数が大幅に上昇したことから水準が押し上げられた。現状判断は卸売業、小売業でともに落ち込んだ。

建設業の景況感は2カ月ぶりに下落した。現状判断と期待指数がともに落ち込んでいる。現状判断の水準はこれまでに引き続き極めて高い。

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