自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が30日発表した2019年第3四半期(7〜9月)の営業利益(特別費計上前)は前年同期比37.2%増の48億1,600万ユーロと大きく拡大した。自動車市場の世界的な低迷や技術開発費の大幅拡大(18.1%増)など利益の押し下げ要因があったものの、モジュール生産などに伴うコスト削減で水準が押し上げられた。特別費は前年同期の8億ユーロから2億7,500万ユーロへと大幅に縮小しており、特別費計上後の営業利益は67.5%増えて45億4,100万ユーロとなった。純利益は42.1%増の37億8,900万ユーロだった。
売上高は11.3%増の614億2,000万ユーロで、売上高営業利益率(特別費計上前ベース)は前年同期の6.4%から7.8%へと上昇した。
販売台数は1.1%増の264万台へと拡大した。ただ、上半期販売が振るわなかったことから1〜9月は前年同期比1.5%減の800万5,000台へと後退。19年12月期の販売予測を従来の「前期をやや上回る」から「前期並み」へと引き下げた。売上高で最大5%増、売上高営業利益率(同)で6.5〜7.5%を見込むとした予測は据え置いた。