電機大手シーメンス、9月通期の営業益が微増

電機大手の独シーメンスが7日発表した2019年9月通期決算の産業分野の営業利益(EBITA、調整済み)は前期比1%増の89億8,600万ユーロとわずかな伸びにとどまった。世界経済の減速が響いた格好で、増益幅が大きかった医療機器(ヘルシニアーズ)を除くすべての部門で利益は前期並みにとどまった。産業分野の売上高は4%増の826億3,500万ユーロで、売上高営業利益率は前期の11.1%から10.9%へと低下した。

金融サービスを含むシーメンス全体の売上高は868億4,900万ユーロで、前期を5%上回った。新規受注高は7%増えて979億9,900万ユーロとなった。

株主帰属の純利益は11%減の51億7,400万ユーロと大きく落ち込んだ。比較対象の18年9月期は照明大手オスラムの保有株売却などで水準が押し上げられており、その反動が出た格好だ。

第4四半期は好調で、産業分野の営業利益(EBITA、調整済み)は前年同期比20%増の26億4,100万ユーロへと拡大した。風力発電子会社シーメンス・ガメサは10%の減益となったものの、火力発電部門は黒字転換。その他の部門は増益を確保した。増益幅は医療機器で22%、デジタル産業で15%、モビリティで14%、スマートインフラで8%に上った。

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