生産者物価が2カ月連続低下、10月は-0.6%に

ドイツ連邦統計局が20日発表した10月の生産者物価指数は前年同月比0.6%減となり、下げ幅は前月の同0.1%から拡大した。前年同月を下回るのは2カ月連続。エネルギーと中間財でマイナス幅が拡大したことが響いた。エネルギーを除いた生産者物価の変動率はプラス0.3%だった。

エネルギーの下げ幅は前月の1.9%から3.1%へと拡大した。石油製品が10.1%、天然ガスが8.8%下落。石油製品では液化石油ガスが39.0%減と特に大きく落ち込んだ。暖房用灯油は16.5%減、軽油は8.4%減だった。

天然ガスは産業向けと発電所向けがそれぞれ21.7%、21.5%下落。再販事業者向けも10.4%落ち込んだ。

電力は3.4%上昇した。再販事業者向けが9.4%、一般世帯向けが3.9%上昇。特別契約顧客向けは1.7%下落した。

中間財は1.7%低下し、下落幅は2016年7月以降で最大となった。金属二次原料が23.0%、集積回路が13.1%低下。金属は3.5%減で、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は7.2%減、鉄筋は12.9%減だった。貴金属は25.0%増と大幅に上昇し、コンクリート・セメント・石膏も4.2%高くなった。

非耐久消費財は2.3%増となり、上げ幅は前月の1.8%を上回った。食料品の上げ幅は3.0%で、前月の2.2%から拡大。上昇率が特に大きかったのはこれまでに引き続き豚肉と加工済みじゃがいもで、それぞれ25.0%、11.6%に上った。砂糖は12.9%増となり、これまでの下落から上昇へと転じた。バター(26.3%減)はこれまでに引き続き前年同月を大幅に割り込んだ。

耐久消費財は1.4%、投資財は1.5%の幅で上昇。上げ幅はともに前月と同じだった。

生産者物価指数は前月比では0.2%減となり、2カ月ぶりに下落した。エネルギーが前月の0.4%増から0.1%減へとマイナスに転換したほか、中間財の下げ幅が0.3%から0.7%へと拡大したことが響いた。エネルギーを除いたベースでは0.2%の低下だった。投資財と耐久消費財はともに0.1%増、非耐久消費財は0.2%増だった。

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