国有会社のドイツ鉄道(DB)が英子会社アリバの新規株式公開(IPO)を計画していることが分かった。独dpa通信が報じ、広報担当者が追認したもので、公開益で有利子債務を圧縮する意向だ。
同通信によると、DBのリヒャルト・ルッツ社長は「何としても来年にアリバのIPOを実現したい」と発言した。できれば5月に過半数未満の株式を放出し、その後3年で残りの保有株も全面的に手放す意向だ。
アリバは英国をはじめ欧州14カ国で鉄道・バスの運行を手がけている。DBは2010年、国際的な輸送・物流企業へと脱皮するために、同社史上最大の25億ポンドでアリバを完全買収した。
DBの有利子債務は現在250億ユーロに膨れ上がっており、債務の削減は至上命令となっている。このため同社がアリバを売却などの形で手放すとの観測は以前から浮上していた。