製造業受注が再び減少、10月は-0.4%に

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が5日発表した10月の製造業新規受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.4%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。ユーロ圏(ドイツを除く)からの受注は大型受注が多かった効果で11.1%増加したものの、国内が3.2%減、ユーロ圏外が4.1%減となり足を強く引っ張った。大型受注を除いた同月の新規受注高は1.4%減と減少幅が大きかった。

部門別では投資財が1.1%減となり、足かせとなった。国内が5.7%、ユーロ圏外が6.4%の幅で下落。ユーロ圏は18.1%増と急拡大したものの、相殺しきれなかった。

中間財は0.7%増となり、2カ月ぶりに拡大した。ユーロ圏が4.8%増加。国内とユーロ圏外はそれぞれ0.6%、0.4%落ち込んだ。

消費財は0.3%増加し、2カ月連続で拡大した。ユーロ圏外が6.7%増えて全体を押し上げた格好で、国内は0.6%減、ユーロ圏は6.0%減と振るわなかった。

新規受注を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、9〜10月は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前期(7〜8月)を1.0%上回った。大型受注を除いたベースでも0.3%増加している。

経済省は先月、9月の受注が好調だったほか、製造業で先行き見通しがやや好転したことを受けて、受注は底を打った可能性があるとの見方を示したが、今回、製造業の景気は依然として弱含んでいると指摘。第4四半期(10〜12月)も停滞が続くとの見方を示した。

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