高級車大手の独BMWは11日、同社の電動車に搭載する電池向けのリチウムを中国企業ガンフォンリチウムから調達することで合意したと発表した。電動車の投入を今後、本格化することから、それに必要なリチウムを早期に確保する狙い。ガンフォンから調達したリチウムは電池セルのサプライヤーである中国の寧徳時代新能源科技(CATL)と韓サムスンSDIに供給する。
BMWの「第5世代電池」に投入するリチウムをガンフォンから調達する。契約期間は2020〜24年の5年間で、調達額は5億4,000万ユーロとなる見通し。
ガンフォンはBMWに供給するリチウムをオーストラリアの鉱山で採掘する。採掘・加工に当たっては持続可能性に配慮することをBMWとの契約で義務づけられている。
BMWは電池セルの主要原料であるコバルトとリチウムを自ら調達し、セルのサプライヤーに供給する方針を打ち出している。両原料の採掘・加工に当たってはしばしば環境汚染や人権侵害が起きているためで、そうした問題含みの材料を自社製品から排除する狙いがある。