ドイツの中央銀行である連邦銀行は13日、2020年の国内総生産(GDP)が物価・営業日数調整後の実質で前年比0.6%の増加にとどまるとの予測を発表した。6月に発表した従来予測では同1.2%の成長を見込んでいたが、景気の低迷を踏まえて大幅に引き下げた。今年の成長率についても0.6%から0.5%へと下方修正している。
ドイツは輸出依存度が高いため、世界経済失速の影響を強く受けている。連銀によると、輸出は20年中に緩やかながら回復が始まり、これが国内製造業に波及。その効果で21年はGDP成長率が1.4%に拡大する見通しだ。
インフレ率(欧州連合=EU基準)については今年が1.4%、来年が1.3%と低水準を予想。その後は景気の回復を受けて21年に1.6%、22年に1.9%へと上昇すると見込んでいる。欧州中央銀行(ECB)は2%弱をユーロ圏の適正なインフレ水準としている。