観光見本市ITBが出展者の入場制限、新型肺炎対策で

世界最大の観光見本市ITBベルリンの主催者は26日、同見本市への入場を制限することを明らかにした。中国を中心に流行する新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を防止することが狙いで、すべての出展者に所定の文書への記入を義務付けて感染者と感染している可能性がある人を特定。それらの人の入場を拒否する。見本市は3月4〜8日、開催される。

入場禁止の対象となるのは(1)ロベルト・コッホ研究所(RKI)が危険地域と指定した地域に過去14日以内に滞在していた(2)新型コロナウイルスに感染している(3)熱や咳、呼吸困難など新型肺炎に典型的な症状がある(4)新型コロナウイルスの感染者に14日以内に接触した——のいずれかに該当する人。出展者は全要員の過去14日間の滞在場所などを記入することを義務付けられており、必要事項を記入しない場合はメンバーが会場に入れなくなる。

(1)の危険地域は現時点で◇中国の武漢市を含む湖北省、温州市、杭州市、寧波市、浙江省台州市◇イランのゴム州◇イタリアのロンバルディア州ローディ、ヴェネト州パドヴァ県ヴォー◇韓国の慶尚北道——となっている。日本は含まれていない。ただ、ロベルト・コッホ研究所は状況に応じて危険地域を拡大する可能性があるため、最新の情報に注意する必要がある。

主催者は出展・来訪者に対し、手をこまめによく洗うことや、握手を避けること、咳をする際はエチケットを守ることを要請している。

ロベルト・コッホ研究所のウエッブサイト:www.rki.de