独コンドル航空が公的支援を確保

独コンドル航空は27日、国と本社所在地のヘッセン州から総額5億5,000万ユーロの融資保証を受けると発表した。新型コロナ危機で資金繰りに不安があることから、公的支援を申請していた。同支援は欧州連合(EU)の欧州委員会からすでに承認されている。

コンドルは黒字企業だが、親会社トーマス・クックの経営破綻で昨年、資金繰りがにわかに悪化した。これを受けて、国とヘッセン州から総額3億8,000万ユーロのつなぎ融資の保証を得、身売り先の模索を開始。LOTポーランド航空を傘下に持つポーランド国営の航空持ち株会社ポーリッシュ・アヴィエーション・グループ(PGL)の子会社となることが今年1月に決定していた。

だが、PGLが新型コロナ危機の直撃を受けてコンドル買収を今月中旬に撤回したことから、コンドルではつなぎ融資を期限内に返済できなくなる恐れが発生。コンドルは新型コロナ危機で旅客機を運航できない状況に陥っていることもあり、国とヘッセン州に新たな支援を要請していた。5億5,000万ユーロの融資保証を活用して2億9,400万ユーロの融資を受けるほか、2億5,600万ユーロのつなぎ融資を借り換える。

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