第2次補正予算案を閣議決定、新規債務は過去最大の2185億ユーロに

ドイツ政府は17日の閣議で2020年度第2次補正予算案を了承した。新型コロナ危機を受けて巨額の景気対策を実施するうえ、税収の大幅減少が避けられないことから、今年の国債発行額は2,185億ユーロに達し、過去最大となる見通しだ。20年度の予算規模は当初の3,620億ユーロから1,473億ユーロ膨らみ5,093億ユーロとなる。同予算案は連邦議会(下院)の承認を経て成立する。

新規国債発行額はこれまで、リーマンショックに端を発する金融・経済危機のさなかにあった09年の440億ユーロが最高だった。当時は主に金融機関の支援が歳出拡大の原因だった。今年は企業と世帯への包括的な支援、付加価値税(VAT)の引き下げ、企業利益の減少や失業・操短増に伴う税収の目減りを受けて約5倍の規模に達する。

政府は今年発行する新規国債の償還を23年から開始する。20年をかけて償還する意向だ。オーラフ・ショルツ財務相は、財政がこれまで健全に推移してきたことを指摘。巨額の新規債務を抱えても財政基盤は揺らがないとの認識を示した。

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