鉱工業生産4カ月ぶり減少、回復傾向は続く

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日発表した8月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.2%減の91.8(暫定値)となり、4カ月ぶりに落ち込んだ。製造業が0.7%減少したことが響いた格好。経済省は企業景況感の改善と受注の拡大、操短の減少を踏まえ、製造業の回復基調は続いているとの見方を示した。

自動車業界の生産が12.5%減少したことが製造業の指数を最も強く押し下げた。同業界の生産高は新型コロナ危機が発生する直前の2月に比べると約25%低い水準にある。

財別でみると、投資財が3.6%、消費財が1.3%の幅で落ち込んだ。減少はともに4カ月ぶり。中間財は3.3%増となり、3カ月連続で拡大した。

製造業以外をみると、エネルギー業は6.7%増加。建設業は0.3%減少し、2カ月連続で後退した。

鉱工業生産を特殊要因によるブレが小さい2カ月単位の比較でみると、7-8月は前の期の5-6月を実質5.8%上回った。製造業が8.1%増加。自動車は23.8%の伸びを記録した。エネルギー業は5.0%増、建設業は3.4%減だった。