電機大手の独シーメンスは20日、交通制御機器の製造などを手がける豪オルドリッジ・トラフィック・コントローラーズ(ATC)を買収すると発表した。高度道路交通システム(ITS)分野のポートフォリオを拡充するとともに、急速に成長するアジア太平洋で市場プレゼンスを強化する。買収金額は非公開。当局の承認を経てATCをモビリティ部門に統合する。
ATCは豪ニューサウスウェールズ州鉄道局が開発した交通制御ソフト「SCATS」に合致した機器を製造している。SCATSの販売ライセンスも保有する。SCATSはアジア太平洋で広く利用されていることから、シーメンスは今回の買収により同地のITS市場で主要なプレイヤーに浮上する考えだ。