スイスのセメント大手ラファージュホルシムは7日、ブリヂストン傘下の米建材メーカー、ファイアストン・ビルディング・プロダクツ(FSBP)を買収することで合意したと発表した。屋根材事業に参入するとともに米国事業を強化。持続可能な建材ソリューション分野で世界最大手となることを目指す。買収金額は約34億ドル。4-6月期(第2四半期)の買収手続き完了を見込む。
FSBPは屋根材をはじめとする建築資材の有力企業で、2020年の売上高は18億ドル、営業利益(EBITDA)は2億7,000万ドル(見通し)。売り上げの大半を成長率が高い修理・修繕分野が占める。
建造物のエネルギーロスの最大60%は屋根で発生している。FSBPはクールルーフや断熱材の分野で高い技術を持つことから、ラファージュホルシムは同社の買収により、持続可能性分野の競争力を高めることができる。FSBP製品とのクロスセリングによる事業拡大も見込んでいる。