電池大手の独ファルタが電動車向けの電池を生産する。経済誌『ヴィルトシャフツボッヘ』が報じ、同社が追認したもので、広報担当者は本社所在地エルヴァンゲンの工場にパイロット生産ラインを設置し年末から製造を開始することを明らかにした。
同社はワイヤレスヘッドホンや補聴器に用いる充電可能なコイン型リチウムイオン電池の世界最大手メーカー。車載電池分野への参入は以前から計画していた。同分野で欧州がアジア企業に強く依存する現状の是正に向けた欧州連合(EU)の政策の一環で補助金の交付をすでに受けている。
ファルタは高級車向けの電池を製造するもよう。ヘルベルト・シャイン社長は「新しいリチウムイオン電池の開発は極めて順調に進んでいる。成果は我々の期待を上回る」と述べた。同誌によると、すでに複数の自動車メーカーと交渉を行っているという。