個人消費は下期に急回復、消費者信頼感が大幅改善

市場調査大手GfKが25日発表したドイツ消費者信頼感指数の7月向け予測値はマイナス0.3ポイントとなり、昨年9月以降の最高を記録した。6月の確定値(-6.9ポイント)からの改善幅は6.6ポイントと大きい。新型コロナウイルス新規感染者数の大幅減、感染防止策の緩和とワクチン接種の進展などを受け、先行き見通しは明るさを増しており、GfKは「2021年下半期の個人消費が大きく回復するのはほぼ確実だ」との見方を示した。

景気の見通しに関する6月の指数(消費者信頼感指数の7月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を17.3ポイント上回る58.4ポイントとなり、11年2月以来の高水準に達した。改善幅は前月も33.8ポイントと大きく、景気の楽観的な見方は急速に強まっている。

所得の見通しに関する6月の指数(同)も14.6ポイント増の34.1ポイントとなり、同国でコロナ禍が始まった昨年3月以降の最高を記録した。飲食店や小売店の店舗営業規制緩和が進み、これまで国の操短手当を受給してきた従業員が仕事に復帰していることが大きい。

高額商品の購入意欲に関する6月の指数(同)は3.4ポイント増の13.4ポイントと、他の指数に比べ改善幅が小さかった。厳しいコロナ規制をなおも受けている業界があることや、店舗でのマスク着用義務が解除されていないことが響いているもようだ。

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