ドイツ機械工業連盟(VDMA)が18日発表した同国の4-6月期の機械輸出高は前年同期比23.5%増の445億ユーロとなり、伸び率は1-3月期の0.8%を大幅に上回った。比較対象の昨年4-6月期はコロナ禍で輸出が21.5%落ち込んでおり、その反動が大きい。米国向けが32.4%増と大きく回復。中国向けも9.9%伸びた。
欧州連合(EU)加盟国向けは26.1%増えた。主要3カ国のフランス(28.8%増)、イタリア(39.3%増)、オランダ(14.0%増)はすべて2ケタ台の伸びを記録した。
欧州のEU非加盟国では英国が68.1%増、トルコが46.6%増と特に好調だった。英国は新型コロナワクチンの接種で先行し、規制が速やかに緩和されたことが追い風となった。トルコは2018年の通貨危機以降の投資抑制がこのところ改善している。ただ、通貨リラ安が続き輸入物価が上昇していることから、ドイツ製機械の輸入は再び鈍化する可能性があるとVDMAはみている。
上半期の機械輸出高は876億ユーロで、前年同期を11.2%上回った。輸出先上位20カ国のなかで減少したのは韓国(6.1%減の13億8,350万ユーロ)だけで、トルコ(30.4%増)、インド(27.2%増)、英国(25.8%増)、イタリア(24.5%増)、メキシコ(22.6%増)の5カ国は20%台の伸びを記録した。最大の仕向け先国は米国で10.1%増の97億9,440億ユーロを記録。これに僅差で中国(14.9%増の97億5,900万ユーロ)が続いた。
上半期の輸出高を主要製品分野別でみると、農業機械(23.3%増)、空調設備(20.5%増)、建設機械・建築資材製造機械(20.1%増)、駆動装置(15.6%増)、精密工具(14.1%増)、バルブ(13.5%増)で平均(11.2%)を上回る伸びを記録した。工作機械は6.2%増だった。