ドイツが第4波突入、人口当たりの感染者数は10倍に

ロベルト・コッホ研究所(RKI)は19日、ドイツが新型コロナウイルス感染の第4波に突入したことを明らかにした。感染は人との接触が多くワクチン接種比率が低い比較的若い世代を中心に広がっている。

人口10万人当たりの直近7日間の新規感染者数(7日間の発生数)は4月26日の169.3人を直近のピークに減少へと転じ、7月3日には4.9人まで減った。だが、その後は一貫して増加しており、8月20日には48.8人と約10倍に拡大した。PCR検査の陽性率を見ても、今年第32週(8月8~15日)は前週の4%から6%へと大きく上昇している。

昨年は気温の上昇とともに減った新規感染者数が9月末まで低水準にとどまった。今年は感染力の極めて高いデルタ株が6月下旬以降、主流となっていることから、感染拡大の時期が大幅に早まっている。

7日間の発生数が25人を超える地域は293カ所と、全体(412カ所)の71%を占める。同50人超は128カ所で31%。100人超も17カ所ある。

同数値が最も高いのはレバークーゼンで149.6人に達した。これにブッパータールが130.9人、ビーレフェルトが130.5人で続く。日本人が多いデュッセルドルフも105.3人(15位)と多い。

ワクチン接種を完了した人の割合(人口比)は58.5%に達した。少なくとも1回の接種を受けた人は63.8%に上る。ただ、接種拡大のスピードはこのところ極めて鈍く、集団免疫獲得に必要な水準(80%以上)は実現の目途が立っていない。

高齢者では接種比率が高いことから、重症化する患者は少なく、人口10万人当たりの直近7日間の新規入院者数は1.3人にとどまる。コロナ患者による集中治療病床の使用率も2.8%と低い。

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