自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が10日発表した8月のグループ新車販売台数は前年同月比22.3%減の61万6,500台へと縮小し、2カ月連続で2ケタ減となった。6月までは5カ月連続で増加していたが、半導体不足の深刻化に伴う生産調整で販売水準が押し下げられている。
販売台数を地域別でみると、最大市場の中国が32.6%減の23万8,200台と大きく後退。足元の西欧も16.2%減の17万7,600台と振るわなかった。中東欧は22.0%減、北米は13.0%減、南米は16.4%減、中東・アフリカは2.0%減。増加したのは中国以外のアジア太平洋(17.1%増の2万5,500台)だけだった。
主要ブランドでは商用車のスカニア(33.9%増)とMAN(15.2%増)を除いてすべて減少した。乗用車ではVWブランド乗用車が24.2%、アウディが20.0%、シュコダが34.3%、セアトが0.7%、ポルシェが18.5%減少。VWブランド商用車は19.0%落ち込んだ。
1~8月のグループ販売台数は631万5,500台で、前年同期を13.3%上回った。すべての市場で増加。増加幅は西欧で16.0%、中東欧で18.0%、北米で31.9%、南米で24.3%、中国で2.3%、中国以外のアジア太平洋で23.7%、中東・アフリカで40.9%に達した。
ブランド別でもVWブランド乗用車が9.2%、アウディが22.7%、シュコダが4.4%、セアトが30.1%、ポルシェが18.2%、VWブランド商用車が12.0%、MANが47.7%、シュコダが50.1%増えた。