2月の輸入物価26.3%上昇

ドイツ連邦統計局が29日発表した2月の輸入物価指数は前年同月を26.3%上回った。上げ幅は前月の同26.9%をやや下回ったものの、依然として極めて大きい。これまでに引き続きエネルギーが全体を最も強く押し上げた。調査データ取得日の関係でロシアのウクライナ侵攻(24日開始)の影響は明確には反映されていない。

エネルギー価格は129.5%上昇した。上げ幅は天然ガスで256.5%、石炭で190.9%、電力で155.3%と3ケタ台を記録。原油(70.3%)と石油製品(69.7%)も2ケタ台後半に達した。エネルギーを除いたベースでは輸入物価の上昇率が14.7%(前月14.5%)だった。

中間財は24.3%上昇した(前月24.5%)。上げ幅は特に肥料・窒素化合物(156.2%)、アルミニウム(73.3%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(53.2%)、プラスチック(35.8%)などで大きかった。

投資財は上げ幅が前月の5.9%から6.2%へと拡大した。ノートパソコンが7.3%、スマートフォンが7.1%、機械が6.3%、自動車・自動車部品が5.0%上昇した。

耐久消費財も上げ幅が6.2%から6.3%へと膨らんだ。家具と家電はそれぞれ7.2%に上った。

非耐久消費財は9.2%(前月8.6%)となった。動植物性油種が30.2%とこれまでに引き続き大きく上昇した。

農産物は22.8%(前月21.0%)上がった。コーヒー生豆が67.5%、穀物が33.2%上昇。豚は10.2%落ち込んだ。

輸入物価指数は前月比では1.3%増となり、上げ幅は前月の4.3%から縮小した。

2月の輸出物価指数は前年同月を12.4%上回り、74年12月以来の大きな上げ幅を記録した。同物価の上昇は14カ月連続。物価全体に占める比重が約3分の1に上る中間財が18.1%上昇し、水準を強く押し上げた格好だ。上げ幅は化学原料で13.8%、金属で11.7%に上った。輸出物価は前月比でも1.0%上がった。

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