独新車登録予測、VDAが下方修正

独自動車工業会(VDA)は20日、2022年の国内乗用車新車登録台数を従来予測の前年比5%増の275万台から同3%増の270万台へと引き下げた。下方修正は5月初旬に次いで2度目。当初は280万台を予想していた。受注は好調で、受注残数は過去最高に達しているものの、サプライチェーンのひっ迫で生産調整を余儀なくされていることから、新車販売が伸び悩んでいる。Ifo経済研究所が自動車業界を対象に実施した5月のアンケート調査では部品・材料が不足しているとの回答が89.5%に達した。

VDAは欧州連合(EU)と欧州自由貿易連合(EFTA)に英国を加えた地域(欧州)についても22年予測を下方修正した。前年比3%増としていた従来予測を横ばいの1,180万台へと引き下げた。

世界の自動車業界を取り巻く環境に関しては、サプライチェーンのひっ迫に加え、物価上昇と米欧の利上げが新たな足かせ要因になるとの見方を示した。融資条件が厳しくなり、消費者が新車を購入しにくくなるとみている。