企業景況感8月も悪化、第3四半期はマイナス成長も

Ifo経済研究所が25日発表した8月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は88.5となり、前月を0.2ポイント低下した。景況感の悪化は3カ月連続。水準自体も極めて低く、クレメンス・フュスト所長は「国内総生産(GDP)は第3四半期に縮小するかもしれない」との認識を示した。

現状判断を示す指数は0.2ポイント減の97.5、今後6カ月の見通しを示す期待指数も0.1ポイント減の80.3へと落ち込んだ。

景況感を部門別でみると、製造業は低水準ながら横ばいを保った。現状判断がやや悪化、期待指数はやや改善した。受注残高はこれまでに引き続きやや減少している。状況は化学業界で特に悪い。

サービス業の景況感は大幅悪化となった前月の反動でやや改善した。現状判断がやや持ち直したことが大きい。業界別では旅行でやや回復。宿泊・飲食業では先行き見通しが大幅に悪化した。

流通業では景況感の低下が続いた。高インフレで先行き懸念が強まっているためだ。企業は物価高騰で消費が縮小するなかで値上げを行わざるを得ないというジレンマに直面している。

建設業の景況感は低水準ながら改善した。現状判断と期待指数がともにやや上昇している。

上部へスクロール