メルセデスが大型バンの欧州生産体制再編、BEVを米スタートアッ プと合弁生産

自動車大手の独メルセデスベンツは8日、大型バンの欧州生産ネットワークを再編すると発表した。車両の電気自動車(BEV)化に伴い変動費が大幅に増えているうえ、大型バン市場への競合の新規参入で競争が激化していることを受けた措置。競争力を保つため、ドイツ本国に比べ人件費が安い中東欧に米スタートアップ企業リヴィアンと共同でBEV大型バンの合弁工場を設置する予定だ。

両社は中東欧にあるメルセデスの生産拠点に合弁工場を新設することで基本合意した。メルセデスが開発するプラットホーム「VAN EA(バン・エレクトリック・アーキテクチャー)」をベースとする車両と、リヴィアンの「RLV(リヴィアン・ライトバン)プラットホーム」をベースとする車両を生産。シナジー効果でコスト削減を図る。数年後に新工場の操業を開始する意向だ。

メルセデスは大型バンを現在もドイツで生産する唯一のメーカー。今後も同国の工場を存続させる意向で、従業員代表と協議を行うことになっている。