VWグループ9月販売21%増加、第3四半期も2ケタ増に

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が14日発表した9月のグループ新車販売台数は前年同月比20.7%増の75万5,800台となり、2カ月連続で拡大した。主力市場の中国や西欧で軒並み2ケタ台の伸びを記録。第3四半期(7~9月)も前年同期から10.6%増えて218万1,300台となった。

9月の伸び率が最も大きかったのは最大市場の中国で、前年同月比33.7%増の30万1,400台を記録した。西欧は20.0%増の24万4,500台、北米は19.7%増の7万4,200台、南米は15.4%増の4万5,300台、中国以外のアジア太平洋は10.8%増の2万9,900台。中東欧は18.1%減の3万7,300台とこれまでに引き続き振るわず、中東・アフリカも0.6%減の2万3,200台に落ち込んだ。

ブランド・グループ別でみると、大衆車(ブランド・グループ・ボリューム)は16.7%増えて55万7,600台となった。主力のVWブランド乗用車が19.0%増の43万300台、シュコダが20.3%増の6万8,100台、VWブランド商用車が17.2%増の2万8,200台と2ケタ台の伸びを記録している。セアト/クプラは13.0%減の3万1,000台と振るわなかった。

高級車(ブランド・グループ・プレミアム)は38.2%増の14万3,800台で、主力のアウディは38.9%増の14万1,600台。ポルシェを対象とするスポーツ車(ブランド・グループ・スポーツ)は28.9%増の2万5,000台だった。

商用車子会社トレイトンの販売台数は2万9,400台で、前年同月を18.2%上回った。ナビスターが114.5%増の9,100台、スカニアが30.5%増の8,400台と好調だった。MANは10.6%減の7,400台、VWトラック・アンド・バスは23.5%減の4,500台だった。

1~9月のグループ販売台数は605万6,300台で、前年同期を12.9%下回った。7月までの不振が響いた格好で、中国を除くアジア太平洋が2.3%増えた以外はすべて減少。減少幅は西欧で13.8%、中東欧で38.0%、北米で10.3%、南米で13.9%、中国で7.5%、中東・アフリカで24.4%に上った。

ブランド・グループ別ではトレイトン(11.1%増)とスポーツ車(2.0%増)が増加。大衆車は14.8%減、高級車は11.2%減だった。

VWグループが1~9月に販売した電気自動車(BEV)の台数は36万6,400台で、前年同期を25.0%上回った。新車に占める割合は6.0%。地域別では中国が139.3%増の11万2,700台と特に大きく伸びた。足元の欧州は21万1,900台と最も多かったものの、伸び率は1.0%にとどまった。米国は5.9%増の2万8,900台、その他の地域は46.8%増の1万2,800台だった。ブランド・グループ別では大衆車が24.8%増の26万3,300台、高級車が45.9%増の7万7,000台、スポーツ車が12.5%減の2万5,100台、トレイトンが63.4%増の1,000台となっている。

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