日立建機が欧州販売・マーケティング機能を強化

日立建機は25日、欧州販売・マーケティング機能の強化に向け同地の代理店である独キーゼルの子会社キーゼル・テクノロジーと基本合意を締結したと発表した。キーゼル・テクノロジーはマーケティング、生産、販売・サービス機能を、日立との共同出資開発会社EACヨーロピアン・アプリケーションセンターに譲渡する。11月の本契約締結、来年1月の取引完了を見込む。

ドイツをはじめとする欧州市場は建設業に関わる規制と、地球温暖化対策や低炭素社会の実現に向けた規制が厳しい。また、省人化や施工の効率化に対する意識が高いため、標準モデルをベースに、販売代理店や改造専業会社が、1台のショベルを多用途に使うモデルや、ICT建機、応用製品を開発、改造、販売することが一般的となっている。こうした事情を踏まえて、今回の取引を決めた。

EACはこれまで開発に特化してきた。キーゼル・テクノロジーによる事業譲渡の完了後はマーケティングから開発、生産、販売、サービスまでを一気通貫で担い、欧州市場で求められる先進的な電動化建機・応用・ICT対応製品などの市場投入を加速。社会・環境・顧客の課題解決に貢献していく。取引完了後は社名をKTEGへと改める。出資比率はキーゼル・テクノロジーが50.1%、日立建機が49.9%。

日立建機はKTEGが開発した製品・技術を活用し、コスト競争力のある電動化建機・応用・ICT対応製品を開発・量産。日本、北米などでグローバル展開を図る考えだ。

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