日立エナジーは10日、ドイツで送電事業を展開する蘭テネットからモジュール式系統連系設備一式を受注したと発表した。受注には420キロボルト(kV)で世界初の六フッ化硫黄ガス(SF6ガス)フリーのガス絶縁開閉装置(GIS)「EconiQ」420kV GIS 3ベイが含まれている。地球温暖化係数が極めて高いSF6ガスを用いないことから、テネットは年当たり乗用車およそ1,150台分の二酸化炭素(CO2)排出量を削減できるという。
独北部ハノーバー近郊のエルツハウゼン揚水発電所向けに供給する。2026年までに納入する予定。受注額は明らかにしていない。
日立エナジーはまた、先進技術、システムインテグレーション、エンジニアリングに関する専門知識、各地域のグリッド規格に関する経験を提供する。さらに、統合的・協調的なデジタル作業手法であるビルディング・インフォメーション・モデリングを適用。これにより、デジタルツイン技術を活用し設備に関する情報を3Dモデルに付与することで、テネットの意思決定を支援するとともに、設備管理の高度化を実現する。