2月インフレ率、横ばいの8.7%

ドイツ連邦統計局が1日発表した2月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比8.7%増となり、インフレ率は前月と同じ水準で高止まりした。物価を強く押し上げているエネルギー価格の上げ幅は政府支援策の効果で前月の23.1%から19.1%に縮小したものの、食料品とサービスで上昇率が拡大。全体が押し上げられた。

食料品は21.8%となり、前月を1.6ポイント上回った。上昇したコストの転嫁が行われており、物価の構成比率が50%を超えるサービスも0.2ポイント増の4.7%に達した。ノルトライン・ヴェストファーレンのデータによると、旅行や宿泊、飲食で上げ幅が大きい。暖房費や食材費の上昇のほか、人材難に伴う人件費の拡大が背景にあるもようだ。

3月はインフレ率の鈍化が予想されている。比較対象の2022年3月はウクライナ戦争勃発直後で物価が大きく上昇したことから、今年3月はベース効果で上げ幅が小さくなるためだ。

22年のようなエネルギー価格の急騰が今後、起こる可能性はないとみられることから、23年のインフレ率も22年(6.9%)を下回る見通し。

2月のインフレ率は前月比では0.8%に上った。

欧州連合(EU)基準のインフレ率(速報値)は前年同月比が9.3%、前月比が1.0%だった。

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