ドイツ銀株が急落、「次のクレディ・スイスにはならない」=アナリスト

独金融最大手ドイツ銀行の株価が24日、一時7.95ユーロとなり前日終値を14.9%下回った。債務不履行リスクを対象とする金融派生商品CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の価格が急騰したことが引き金となったもようだ。シリコンバレーバンクの破たんとクレディ・スイスの救済を受け市場はリスクに敏感になっており、ドイツ銀の株価はこの2週間で約30%下落。時価総額は約70億ユーロ減の165億ユーロ強と大幅に目減りしている。

オーラフ・ショルツ首相は同日、ドイツ銀の事業モデルは抜本的に近代化され、利益率が極めて高くなっていると指摘。対策を講じる必要はないとの認識を示した。

金融市場調査会社オートノモス・リサーチのアナリストも「我々はこの銀行(ドイツ銀)の強靭な自己資本と資金ポジションを踏まえ比較的、落ち着いている。率直に言えば、ドイツ銀は次のクレディ・スイスにはならないということだ」と明言した。

株価は欧州の他の大手銀行でも下落しており、独第2位銀行のコメルツ銀行も一時10.4%安となった。