Ifo経済研究所が28日に発表した3月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月を0.5ポイント上回る4.0ポイントへと上昇し、2022年2月以来の高い水準となった。同指数の改善は2カ月ぶり。ただ、水準自体は依然として低く、調査担当者は、世界の景気低迷を受けて輸出には勢いがないとの見方を示した。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味したものが輸出期待指数となる。同指数がプラスの領域にあることは、輸出増回答が輸出減回答を上回っていることを意味する。
輸出期待指数はコロナ禍初期の20年4月にマイナス47.6ポイントと極端に低い水準に落ち込んだものの、その後は上昇基調が続き、21年2月には11.7ポイントまで回復。22年2月までは一貫してプラス2ケタ台が続いていた。だが、ロシアのウクライナ進攻を受けて22年3月にマイナス3.6ポイントへと急低下し、同4月以降も0ポイントをまたいだ低空飛行が続いている。