ポルシェがモービルアイと自動運転で協業、VW小型商用車ブランドも

独フォルクスワーゲン(VW)の高級スポーツ車子会社ポルシェは9日、自動運転技術の有力企業であるイスラエルのモービルアイと戦略協業すると発表した。VWの小型商用車ブランド「VWヌッツファールツォイゲ(VWN)」もモービルアイと協業することが同日付のメディア報道で明らかになっており、VWグループはモービルアイとの協力関係を強化することになる。

ポルシェは将来のモデルに、モービルアイの技術プラットホーム「スーパービジョン」をベースとする運転アシストシステムを搭載する。ポルシェらしいドライバーエクスペリエンスを保つため、車両への統合では調整を加える。広報担当者の情報として『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じたところによると、「レベル2」から「レベル5」の自動運転システムで協業する。

VWNは電気自動車(BEV)のマイクロバス「ID.バス」を利用した移動サービス(MaaS)を25年から独ハンブルクで行うことを計画している。「レベル4」の自動運転システムを実現する意向だ。そのための自動運転技術は米フォードとの合弁会社アルゴAIで開発してきたが、アルゴAIの業務停止が昨年秋に決まったことから、その穴を埋めるためモービルアイと協業する。

VWグループとモービルアイは2016年から協業関係にある。VWは自動運転の分野で独ボッシュ、米クアルコム、中国の地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)とも協業している。