独電気電子工業会(ZVEI)が1日に発表した同国の2022年の電池市場規模は163億4,000万ユーロとなり、前年を62%上回った。電動車の国内生産増加などを背景に主力のリチウムイオン電池が92%増の116億3,000万ユーロと特に大きく拡大。全体をけん引した。
国内の電池生産高は72億ユーロで、前年を16%上回った。18年比では179%増えている。
リチウムイオン電池は前年比44%増の32億2,000万ユーロと全体をけん引した。主にエンジン車のバッテリーとして使われる鉛電池は7%増の17億ユーロ、充電できない一次電池は4%減の22億6,000万ユーロだった。
電池の輸出高は4%増えて78億ユーロとなった。18年比では132%の増加。リチウムイオン電池は前年比2%増の50億ユーロ、鉛電池は同10%増の18億1,000万ユーロだった。
最大の輸出先地域は欧州で、49億ユーロに上った。アメリカ大陸は15億ユーロで、そのうち12億ユーロを米国が占めた。アジアは12億ユーロ。
電池の輸入高は前年比49%増の169億ユーロで、リチウムイオン電池は53%増の134億6,000万だった。
リチウムイオン電池の輸入高を地域別でみると、欧州は65億ユーロで、アジア(68億ユーロ)とほぼ同水準となった。アジア企業が東欧での生産を増やしていることが背景にあり、ポーランド(39億ユーロ)、ハンガリー(14億ユーロ)、チェコ(5億6,000万ユーロ)の3カ国が欧州からの輸入の大半を占めた。中国は最大の輸入先国で56億ユーロに上った。韓国は8億1,000万ユーロ、日本は1億ユーロとなっている。