化学業界の景況感が大幅悪化

Ifo経済研究所が4日に発表した独化学業界の6月の景況感指数(DI)はマイナス28.3ポイントとなり、前月(-12.5ポイント)を大幅に下回った。今後の見通しを示す期待指数がマイナス5.5ポイントから25.6ポイントへと下落。現状判断を示す指数はマイナス31ポイントとなり、2020年6月以来の低水準へと落ち込んだ。調査担当者は「化学メーカーの事業を圧迫しているのはエネルギー・生産コスト高だけではない。受注状況も多くの企業で悪化している。というのも、化学製品の世界需要が依然として弱いためだ」と事情を説明した。

値下げを実施した企業は値上げを行った企業を前月に引き続き大きく上回った。値上げの循環は止まったとしている。

サプライチェーンのひっ迫は一段と緩和した。原材料が不足しているとの回答は12.5%となり、21年以降の最低水準まで下がった。