独電気電子工業会(ZVEI)が10日発表した同国電機業界の5月の新規受注高は前年同月を6.5%下回った。減少は3カ月連続。経済の世界的な低迷が反映されている。
新規受注を地域別でみると、国内が6.7%、国外が6.5%の幅で減少。国外の内訳はユーロ圏が5.1%減、ユーロ圏外が7.2%減だった。
3月以降の不振を受け、1~5月の新規受注も前年同期を1.9%下回った。ユーロ圏が6.5%、ユーロ圏外が5.8%の幅で後退。国内は3.4%増加した。
5月の生産高は前年同月比で実質0.1%増えた。受注残高が売り上げの5カ月強分と高水準にあることが大きい。1~5月も前年同期を4.7%上回った。
6月の生産計画(先行き3カ月)で「拡大」を予定する企業の割合から「縮小」の割合を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI)は前月のマイナス1.0%からマイナス6.3ポイントへと低下した。生産減を予定する企業が生産増を上回っている。減少は5カ月連続だ。
5月の業界売上高は前年同月比8.1%増の197億ユーロに拡大した。国内が10.5%、ユーロ圏が7.7%、ユーロ圏外が5.3%伸びた。
1~5月の業界売上高は前年同期比13.5%増の989億ユーロで、内訳は国内が16.4%増の479億ユーロ、ユーロ圏が10.3%増の185億ユーロ、ユーロ圏外が11.8%増の325億ユーロだった。
6月の業界景況感指数(DI)は3.5ポイントとなり、前月を2.0ポイント下回った。現状判断を示す指数が24.6ポイントから23.3ポイント、今後6カ月の見通しを示す期待指数がマイナス12.0ポイントからマイナス14.5ポイントへともに落ち込んだ。
6月の輸出期待指数(DI、先行き3カ月)も前月の2.3ポイントから0.8ポイントへと低下している。